北岳間ノ岳登山

2022/10/15-10/16

無理やりにでも元気に振舞っておかなければ本当の元気すら忘れてしまいそうになっていた私にとって,本山行はある種勇気のいるものだった.

一方で大変ありがたい企画でもあった.

10月のこの週に山に行かないかという全体への呼びかけに対し手を挙げようか迷っていたが(人も少なさそうなので)思い切って声を上げた.

斯くして友人二人と北岳間ノ岳山行が決まった.

肩の小屋に1泊.宿が取れたのは本当に幸運だっただろう.

広河原登山口から約4時間と半で肩の小屋へ.

到着時は雲の中であったがしばらくして見事に晴天となり,その移ろいゆく時の間にブロッケン現象を拝むこともできた.

夕飯の肉も豪勢であった.

対面の親父ども3人はそれぞれスキットル,水筒に焼酎,ウイスキーのポケット瓶を持ってきておりなるほど年をとった山男の楽しみ方を垣間見た.

夜,外は寒く長居は出来なかったが3000mからの星空は圧巻で,地平から頭上を通り反対側の地平へ消えていく天の川は素晴らしかった.


翌,朝食をとり,昼の弁当を携えて北岳へと向かう.

朝日の方向少し南側に雲海から突き出た日本最高峰の堂々たる出で立ちに言葉は通用しない.

そして間ノ岳へ,途中険しい道を進みながら快晴の山頂へ.

こんな晴れの日は無いというくらいの晴天に,やはり天照大神のご加護かチベスナ神のご加護か,はたまた同行してくれた諸兄の祈祷力にはやはり頭が下がる.

中央アルプスの全貌,その少し左に頭の平たい恵那山,右奥の方に見えるのは御嶽,更に北アルプスは槍ヶ岳の先鋭,雲に浮かぶ八ヶ岳とさらに近景には仙丈ヶ岳,甲斐駒,鳳凰三山とどこもかしこも名だたる名峰が,しかも眼下に見えるのである.

そして友人諸氏はどこそこはどうだっただのと感想を述べるのである.

私もいつかその頂上に立ち,そして北岳から見た印象を思い出すだろう.

下山時は北岳迂回のルートをとったがこれが大変険しかった.

二日目は北岳間ノ岳と登って下山,行動時間にして9時間と半.

両の足の親指爪が負傷したがそれ以外は怪我無く帰れたことに感謝申し上げるとともに,車を出してくれた友人にも感謝したい.

@がんばらないで生きていく(烏龍茶@がんばらない)

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